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  2002年8月2日 産経新聞

こうすれば街は変わる 市民運動の教科書 おんなの目で大阪の街を創る会

 バリアフリーの視点で、まちづくりを考える大阪市の市民グループ「おんなの目で大阪の街を創る会」(小山琴子代表)の活動の記録をまとめたビデオ「わたしたちにもできた市民活動−楽しい動物園へ・6人の女の挑戦」が、このほど完成した。普通の主婦が地道な活動を通じて、行政や専門家も巻き込みながら、まちづくりの方向を提案していく姿を追った内容。ボランティアやNPO(民間非営利団体)活動の教科書としても興味深い内容になっている。


6人の主婦の活動追うビデオ完成 
誰もが楽しめる天王寺動物園めざして


 「創る会」は、大阪市都島区の主婦17人で平成5年に発足。これまでに、2年間かけて大阪の地下鉄全111駅のバリアフリー度を調査、点検して冊子にまとめ、大阪市交通局などに改善点を提言した。熱心な活動ぶりは有名で「大阪NPOアワード’97グランプリ」や昨年の「第27回産経市民の社会福祉賞」など、表彰も数多い。
 ビデオでは、新たに取り組んでいる天王寺動物園(大阪市)リニューアルのための調査や勉強会の様子をドキュメンタリータッチで収録。「どうしても特定の人に作業が集中して、つらいときもあった」「普通の主婦にどこまでできるか不安だった。でも皆に支えられて頑張れた」など、メンバーの本音も聞くことができる。
 動物園の調査は今後2年間の予定で行われ、障害者や高齢者、子供たちなどすべての人にやさしい天王寺動物園への改良を目指して行われる。段差解消はもちろん、誰が見てもわかりやすい案内表示の調査研究など、すべての人がバリアフリーで楽しめる快適な動物園の姿を探っていく。
 小山さんは、「専門家でないから、逆に怖いものなしで熱意とパワーをぶつけることができる。このビデオが、各地で頑張っている市民グループの人たちの励ましになれば」と話している。
 
ビデオの購入申し込みは「おんなの目で大阪の街を創る会」(電話06・6927・9300)へ。1本5万円(税別)販売収益の一部は「創る会」の活動費に還元する。大阪市中央区の大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)では、30日にこのビデオの上映会が行われる。(出崎淳)       
天王寺動物園で調査の打ち合わせをする「創る会」のメンバーの写真
 
※この記事は、産経新聞社の了解を得て、全文そのまま、打ち込みなおしをしています。
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