おんなの目で街を創る会
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  2005年5月9日 日本経済新聞

利用者本位のやさしい街をめざして
高齢者や子どもの生の声を拾い、駅や動物園の改善を行政に提案
「おんなの目で大阪の街を創る会」代表小山琴子さん

 12年前に発足した「おんなの目で大阪の街をつくる会」は、自分たちで公共施設を調査し、使い勝手の悪い点について、行政に改善を要望。主婦の目線を生かした活動は実を結んでいる。代表の小山琴子さんは「高齢者や子ども、障害者にやさしい街を」と訴える。

 ―最近では、大阪市営の天王寺動物園に関する提案をしていますね。
 「市街地にあるこの動物園を『市民のオアシスに』という発想が基本。手づくりの案内板や子どもなどの素朴な疑問に答える『通心ノート』の設置、飼育係による動物についての説明など、利用者の視点にこだわりました」
 「調査では、方法を工夫し、入園者の生の声を拾うことにも努めると同時に、動物園の人たちとも話し合い、一方的な提案にならないように工夫。当事者と一緒に考えていくことがその後の実現にもつながるからです」
 ―大阪市営地下鉄の駅の改善にも取り組んだ。
 「当時の100以上の駅を実際に見て回り、1999年に具体的に提案。駅の改札口やトイレなどが、車いすの人でも利用しやすくなるといった成果が上がっています」
 「普段の生活のなかでの素朴な疑問が出発点。会が発足し、まだ試行錯誤していたころ、年配のメンバーの1人が『地下鉄は階段が多いので、自分はバスを使う』とつぶやいたことがきっかけ。『地下鉄って、そんなに大変?なら、調べてみよう』と。その後、市の交通局に対して要望しようということになりました」
 ―最初は何のノウハウもなく、提案にも勇気が必要だったのでは。
 「ある意味では怖いもの知らずだったということでしょうか。当初は財政難を理由に提案の実現には及び腰だった交通局も、話し合いをするうちに信頼関係が徐々にできてきた。ただ、調査結果をまとめること自体は大変で、様々な人に助けてもらったことに感謝しています」
 ―会をつくろうとしたそもそもの契機は。
 「子育てが一段落したとき、社会との接点をもち、役に立てることを探すうちに、大阪市主催の女性向けのセミナーを受講。そのなかのフィールドワークで大阪の街にはバリアが多いなど痛感したことも、活動の動機の1つ」
 ―家族は活動を応援していますか。
 「活動を始めた当初は、会社員の夫は消極的な反応でしたが、今では応援団になってくれています。私が楽しそうに見えるからでしょうか。かつては『ご飯だけは作って』と言っていた娘も、今では気を使ってくれます」
 ―今後はどんな活動を計画していますか。
 「前回の提案から5年が経過した地下鉄の今の駅の姿を再調査してみたい。蓄積したノウハウを本にまとめたい。新たに行動したいという人に、少しでも参考にしてもらえればと思います。全国各地のグループとのネットワークづくりも今後の課題です」
 ―後に続く人たちへのアドバイスは。
 「何かしたいと思ったら、まず一歩でも踏み出してみようということ。1人では難しくても、仲間と一緒なら何とかなる。細々とでもいいから続けようと。私たちもやめなかったから、ここまで来られた。『継続は力なり』です」

地域社会とのかかわり 男性にも示唆

 会を結成したのは、大阪市が主催した市民向け講座に参加して知り合った女性たち。その時の小山さんは、子育てにもめどがつき、社会との接点を模索する情熱はあった。「自分探しをしていた」と振り返る。
 女性だけでなく、間もなく一斉に定年を迎える団塊の世代にも、この会の活動は示唆を与えよう。大阪市の一連の職員厚遇問題なども踏まえ、行政への市民参画のあり方を考えるヒントにもなりそうだ。

 
※この記事は、日本経済新聞社の了解を得て、要約しています。
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