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推薦の言葉 <推薦のことばをお寄せくださった方の肩書きは2004年7月のものです。>
  大阪市天王寺動植物公園事務所 飼育課長 宮下 実さま
 「おんなの目で大阪の街を創る会」(以下「おんなの目」)の方たちが、組合側からの依頼を受け、天王寺動物園に来られたのは丁度3年前のことで、開口一番、公開間もない私どもの自慢施設、アフリカサバンナ区草食動物ゾーンを入園者の立場で検証させてほしいと言われた。入園者の方すべてに満足を提供できる動物展示施設を作ったと、私どもは自信を持ってその検証を承諾した。しかし結果は無惨なものとなった。「おんなの目」の方たちは、車椅子の方、目の不自由な方、耳の不自由な方、そして子ども達など、動物園を利用されると考えられるいろいろな方々をお連れになり、私どもの施設をあらゆる角度から検証を進められたのである。
 動物の展示場所と入園者の観覧路の間には人止め柵という入園者が勝手に動物のエリアに近づけないようにした柵がある。この柵の高さについては、車椅子の方や子どもの目線に邪魔にならない高さにと気をつけ、動物舎設計の段階でも十分に配慮をしていたのだが、一部の箇所ではこの人止め柵が動物を見る妨げにしかならないと指摘された。また折角の動物解説板が入園者が気にもせず(あるいは気づかず)にほとんど利用されていない、さらに視覚、聴覚障害者の方への動物園内での情報提供はあまりにもお粗末との苦言も呈された。私どもとしては利用者の立場になって設計したつもりでも、実は動物を飼育管理する立場としての意見、そして動物の身になっての考え方を優先しすぎていたのである。
 動物園ですばらしい展示を行うには、動物を管理する立場、動物側の立場、そして入園者の立場、このそれぞれ相反する3つの立場をうまくコーディネートすることだと言われている。私たちは利用する入園者のことを十分に理解したつもりでも、利用者側の視点にはまだまだ立っていなかったのかと、反省させられた。利用者が何を求めそのニーズは何か、それをもっと知りたいという思いから「おんなの目」へ総合的な入園者調査をお願いした。当初、私はお手並み拝見とばかり距離をおいて腕組みをしていたのだが、このような調査は「おんなの目」だけではなく動物園の職員も一緒に関わってするところに意義があるのですよと諭され、気がつけばいつの間にか私たち職員も調査やらワークショップに加わり、走り回るようになってきた。これが市民協働というものかと認識を新たにした次第である。
 足かけ4年にも及ぶ調査は、多くの市民、入園者参加のもと、天王寺動植物公園事務所の職員も加わり、完結した。その成果は私自身も驚くようなみごとな提案書になったのである。思えば、春夏秋冬の平日、休日の入園者アンケート調査に始まり、入園者の園内での動向を掴むための定点観測、追跡調査、そして動物園への提案に向けた動物園に関心をもつ市民を集めてのワークショップ開催、その準備から実施、そしてそれらの整理、まとめ、本当にご苦労様でした。夫、子ども、家庭を二の次にしてまでの天王寺動物園への思い入れ、ありがとうございました。この提言はこれからの私どもの動物園づくりにきっと活かされるでしょうし、活かしていかなければならないと思っています。日本で市民と動物園が協働して作成した初の提案書、これがこれからの日本の新しい動物園づくりの礎になることを確信しています。
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